日本全国に残る洋館を紹介していきます。


by okuruma1970y

プロフィールを見る

最新のコメント

>>ぴぴ86さん こん..
by okuruma1970 at 21:16
こんにちは。 以前、秋..
by ぴぴ86 at 11:19
>>ぴぴ86さん よう..
by okuruma1970y at 23:19
初めまして。 貴殿のH..
by ぴぴ86 at 15:58
初めまして、川島(ik-..
by 川島 at 18:12

カテゴリ

全体
北海道
東北
関東甲信越
東京横浜
東海北陸
関西
中国四国
九州
未分類

タグ

(11)
(8)
(6)
(6)
(5)
(3)
(3)
(3)
(3)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)

以前の記事

2015年 01月
2014年 06月
2013年 09月
2013年 04月
2013年 03月
more...

その他リンク

フォロー中のブログ

幌馬車2台の道楽日記

検索

記事ランキング

函館区公会堂(北海道)

またまた空いてしまいましたが、31件目は北海道函館市の公共施設をご紹介します。


旧函館区公会堂は、北海道 函館市 元町(地図)にある学校で、木造横羽目板張り2階建ての建物は明治43(1910)年に建てられました。
函館湾を見下ろす基坂(もといざか)の山上に建っており、社交場としての機能も備えた公会堂として使われていました。

a0188759_21225592.jpg


その後、昭和55年に解体復元工事が行われ、現在はコンサートホールとしても使われる観光施設として一般に公開されています。
工事費は約5万8千円とのことですが、米穀相場と金融業で財を成した相馬哲平(初代)が5万円を資金提供して、新潟県出身の大工棟梁・村木甚三郎によって建てられました。

a0188759_21261789.jpg


完成した翌年の明治44年には、当時の皇太子(後の大正天皇)の函館行啓で宿舎としても使われたことから、貴賓室や入浴施設も設けられています。
昭和49年に重要文化財に指定されています。









公共施設らしく両翼を広げた左右対称の建物で、外壁は明るい水色、窓枠や構造材などは黄色く塗られており、洋館が多く建てられた当時の函館でも目を見張るほどのハイカラさ、今日でも非常にモダンな印象を受けます。
上げ下げ窓の窓枠も手が凝っており、扉上にはアーチ窓の明り取りが設けられています。
大屋根の破風には唐草模様の装飾が施され、両翼の通用口(?)にも小ぶりなポーチが設けられています。

a0188759_21441283.jpg


建物中央部には、三角破風の両側に屋根窓が設けられていますが、軒蛇腹やアーチ窓など、高い場所で見えにくい部分にも抜かりなく装飾が施されています。
また、屋根頂部には渦状に加工された金柵が取り付けられています。

a0188759_215052100.jpg


メインと思しき中央の扉は大きいものの、両翼の出入口と異なりアーチの明り取りはありません。
ポーチを支える2本の細い柱の頂部にはイオニア式らしき柱頭を備えていますが、付け柱がない外壁にも柱頭が付いています。
2階ポーチやバルコニーの手摺りは、単なる寸胴の丸棒ではなく、瓢簞状というか、くびれがある装飾が施された、手の込んだものです。

a0188759_21561144.jpg


メインの中央扉を入ると、漆喰壁に腰板という意外とシンプルな館内。
目を上にやると、玄関と廊下などを仕切る高壁には渦巻き状の装飾が施され、玄関灯を吊り下げた円形基部も漆喰細工が施されるなど、細かいところは手が込んでいます。

a0188759_2282696.jpg


玄関を入って正面左側にあるのは球戯室。
厳密には格天井ではありませんが、織り上げ格天井のような造り。
灯具の円形基部は奥行きがある漆喰細工で、灯具自体も凝っています。

a0188759_22204063.jpg


手の込んだ扉枠を通ると、隣の大食堂へつながっています。
こちらは寄木の折り上げ格天井ですが、灯具は凝っているものの、灯具基部に装飾はありません。
外廊下との壁には、マントルピース(暖炉)が設けられています。

a0188759_2222458.jpg


建物背後は函館山が迫っていますが、比較的明るいため明かり取りにもなっていたと考えられます。
正面2階バルコニーと同じ手摺りが設けられていることから、扉を開け放つことができる構造と思われます。

a0188759_22414232.jpg


2階への階段は建物左右に設けられており、順路では右側の階段を昇ります。
腰板に漆喰壁、仕切りの高壁の装飾などは、玄関をはじめとする通路共通の造りです。

a0188759_22464294.jpg


2階にも何室か設けられていますが、正面右手は行啓の皇族が利用した貴賓室になっています。
天井の構成は1階の球戯室と似ていますが、天井にまで壁紙が張られ、灯具基部も単なる漆喰ではなく、何か深い色を出す手が入れられている雰囲気。

a0188759_2250407.jpg


貴賓用寝室と仕切る壁を背にして、寒い北海道で暖を取るためのマントルピースが貴賓室にも設けられています。
じゅうたんの隙間から見える亀甲状の床に、大理石のマントルピース。
また、隣接した階段の奥には、宿泊時に利用する浴室や洗面所が設けられています。

a0188759_22583683.jpg


2階の大部分を占めるのは、函館の社交場として舞踏会などが行われた大広間。
この大空間を構成する目的もあって、あえて中央階段は設けず、両翼に階段を配置したと考えられます。
現在も、ときどきコンサート等が行われているようです。

a0188759_2331020.jpg


コンサートなどで活躍する舞台は、手前に少し張り出したレイアウト。
舞台天井は球戯室と同じ折り上げ格天井風ですが、舞台上部の壁には唐草模様より凝ったバラのような装飾が施されています。

a0188759_2391018.jpg


バルコニーに出ると、函館湾を一望できます。

a0188759_2313485.jpg



見に行ったのは平成13年(2001年)4月と23年(2011年)6月(旅行記)でした。
Fujifilm FinePix4500(240万画素)およびOlympus Pen E-P1(1200万画素)で撮影。

建物の情報や見学案内など、函館市外郭団体のHPはこちら
ホームページ洋館探訪の「函館の洋館(元町)」ページはこちら
[PR]
by okuruma1970y | 2013-09-04 23:33 | 北海道