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岩手銀行中ノ橋支店(岩手)
28件目は岩手県盛岡市の銀行建築をご紹介します。
岩手銀行旧中ノ橋支店は、岩手県 盛岡市 中ノ橋通(地図)にある旧銀行建築で、レンガ造2階建ての建物は明治44(1911)年に建てられました。
東京駅の建築家・辰野金吾と、地元出身の建築家・葛西萬司による設計の建物は、辰野式の典型です。
当初は盛岡銀行本店として建てられ、その後は岩手殖産銀行本店、岩手銀行本店、同行中ノ橋支店として100年余りの間、銀行として使われ続けました。
老朽化伴い2012年8月をもって営業を止めて、2016年春の一般公開を目指して調査と修復を行っています。
【追補】2016年7月から、「岩手銀行赤レンガ館」として公開されています。
平成6年には、現役の銀行ながら国の重要文化財に指定されました。
交差点に建てられた建物は、角部に塔屋を設けています。
搭屋部分だけは3階建てになっており、3階には小さなバルコニーも設けられています。
窓間には、レンガ建築の常で補強のための控え壁を立てています。
通りに面した外壁は、2階の窓がアーチ窓の開き戸、1階の窓は上部に装飾を備えた上げ下げ窓と、作り分けています。
帯状に巡らした花崗岩の白い線は、辰野式の真骨頂です。
中津川に面した外壁は比較的シンプル。
2階も上げ下げ窓になっています。
右手の鎧戸がオリジナルか、シャッターもオリジナルか。
塔屋の頂部は、丸い屋根窓付きのスレート葺きドーム屋根。
3階の控え壁軒下には、イオニア式の柱頭が装飾されていますが、後の銀行建築に多く見られる列柱の先駆けだったのかもしれません。
交差点の角に面して、営業室へのメインエントランスがあります。
エントランスの扉は普通の開き戸ですが、扉上には斜めに傾けた格子が装飾されたアーチ窓が設けられ、庇の左右に控える石飾りとともに、華やかな印象です。
アーチ状の庇の上には「岩手銀行」と切り文字が左から貼られていますが、創建当初は右から「盛岡銀行」と貼られていたのでしょう。
メインエントランスを入ると、搭屋の形をした八角形のスペースがあります。
雪国では風除けのためにコンビニはもちろん民家にも玄関前スペースがありますが、銀行には関東以西でも見かけることから、客溜り(営業室のカウンター外側)と出入口扉の間にもう一枚扉を設けて空間を設けるよう、防犯のために法令で定められているのかもしれません。
吹き抜けで天井の高い営業室(了解を得て撮影、以下同じ)。
今では照度を確保するために多くの蛍光灯が吊られていますが、創建当時はこれほど灯具もなかったでしょうから、曇天時は暗かったのかもしれません。
金融商品のポスターがびっしり貼られたカウンターは、どっしりした黒い大理石でできています。
奥の会議室のような個室(?)との間には、アーチの仕切りが設けられています。
天井は漆喰装飾されていますが、照明基部以外はシンプルな幾何学模様。
漆喰天井の周囲はガラス張りになっているようですが、設計時の構想としてはこの部分から室内全体をほのかに照らしていたのかもしれません。
営業室のカウンター内外を仕切るように、らせん状に細工された円柱がそびえています。
カウンター外側の客溜りはそれほど広くはありませんが、奥のサブエントランス兼階段室との仕切り扉の上にはアーチ窓が設けられ、上げ下げ窓周りの装飾も抜かりありません。
2階部分の周囲には、吹き抜けの銀行建築には欠かせないキャットウォークが巡らされています。
キャットウォークを支える持ち送りは金属製で、三角構造の中には渦巻き状の装飾が施されています。
手摺りの下部にはリズム良く横桟が、また手摺り外側には微妙な曲線を描いた支えも設けられています。
メインエントランスから客溜りを抜けた先には、サブエントランス兼階段室があります。
階段部分を仕切りように、カウンターと同じ大理石の腰板の上に立派なゲートが構えています。
ここ30年ほどで設けられるようになったATMは、古い銀行建築内には設置する場所がないことが多く、外に無粋な建屋が増築されることが多いですが、こちらでは階段下のスペースを活用して設けられていました。
前述のとおり、2012年8月で営業を止めているため、今後はこのような活気ある営業店舗の雰囲気を見ることはできませんが、2016年春を目指しているという一般公開が楽しみです。
なお、銀行などの金融機関は防犯上の関係から、また一般の店舗も営業ノウハウ等の関係から、特に昨今は店内写真撮影に対してハードルが高いと思われますが、あらぬ疑いを持たれないよう、無断で撮影せず必ず了解を得るようにしてください。
見に行ったのは平成9年(2001年)3月、11年(2003年)4月でした。
Fujifilm FinePix4500(240万画素)、およびOlympus C-3100(300万画素)で撮影。
岩手銀行赤レンガ館のHPはこちら。
ホームページ洋館探訪の「岩手県の洋館」ページはこちら。
岩手銀行旧中ノ橋支店は、岩手県 盛岡市 中ノ橋通(地図)にある旧銀行建築で、レンガ造2階建ての建物は明治44(1911)年に建てられました。
東京駅の建築家・辰野金吾と、地元出身の建築家・葛西萬司による設計の建物は、辰野式の典型です。
当初は盛岡銀行本店として建てられ、その後は岩手殖産銀行本店、岩手銀行本店、同行中ノ橋支店として100年余りの間、銀行として使われ続けました。
老朽化伴い2012年8月をもって営業を止めて、2016年春の一般公開を目指して調査と修復を行っています。
【追補】2016年7月から、「岩手銀行赤レンガ館」として公開されています。
平成6年には、現役の銀行ながら国の重要文化財に指定されました。
交差点に建てられた建物は、角部に塔屋を設けています。
搭屋部分だけは3階建てになっており、3階には小さなバルコニーも設けられています。
窓間には、レンガ建築の常で補強のための控え壁を立てています。
通りに面した外壁は、2階の窓がアーチ窓の開き戸、1階の窓は上部に装飾を備えた上げ下げ窓と、作り分けています。
帯状に巡らした花崗岩の白い線は、辰野式の真骨頂です。
中津川に面した外壁は比較的シンプル。
2階も上げ下げ窓になっています。
右手の鎧戸がオリジナルか、シャッターもオリジナルか。
塔屋の頂部は、丸い屋根窓付きのスレート葺きドーム屋根。
3階の控え壁軒下には、イオニア式の柱頭が装飾されていますが、後の銀行建築に多く見られる列柱の先駆けだったのかもしれません。
交差点の角に面して、営業室へのメインエントランスがあります。
エントランスの扉は普通の開き戸ですが、扉上には斜めに傾けた格子が装飾されたアーチ窓が設けられ、庇の左右に控える石飾りとともに、華やかな印象です。
アーチ状の庇の上には「岩手銀行」と切り文字が左から貼られていますが、創建当初は右から「盛岡銀行」と貼られていたのでしょう。
メインエントランスを入ると、搭屋の形をした八角形のスペースがあります。
雪国では風除けのためにコンビニはもちろん民家にも玄関前スペースがありますが、銀行には関東以西でも見かけることから、客溜り(営業室のカウンター外側)と出入口扉の間にもう一枚扉を設けて空間を設けるよう、防犯のために法令で定められているのかもしれません。
吹き抜けで天井の高い営業室(了解を得て撮影、以下同じ)。
今では照度を確保するために多くの蛍光灯が吊られていますが、創建当時はこれほど灯具もなかったでしょうから、曇天時は暗かったのかもしれません。
金融商品のポスターがびっしり貼られたカウンターは、どっしりした黒い大理石でできています。
奥の会議室のような個室(?)との間には、アーチの仕切りが設けられています。
天井は漆喰装飾されていますが、照明基部以外はシンプルな幾何学模様。
漆喰天井の周囲はガラス張りになっているようですが、設計時の構想としてはこの部分から室内全体をほのかに照らしていたのかもしれません。
営業室のカウンター内外を仕切るように、らせん状に細工された円柱がそびえています。
カウンター外側の客溜りはそれほど広くはありませんが、奥のサブエントランス兼階段室との仕切り扉の上にはアーチ窓が設けられ、上げ下げ窓周りの装飾も抜かりありません。
2階部分の周囲には、吹き抜けの銀行建築には欠かせないキャットウォークが巡らされています。
キャットウォークを支える持ち送りは金属製で、三角構造の中には渦巻き状の装飾が施されています。
手摺りの下部にはリズム良く横桟が、また手摺り外側には微妙な曲線を描いた支えも設けられています。
メインエントランスから客溜りを抜けた先には、サブエントランス兼階段室があります。
階段部分を仕切りように、カウンターと同じ大理石の腰板の上に立派なゲートが構えています。
ここ30年ほどで設けられるようになったATMは、古い銀行建築内には設置する場所がないことが多く、外に無粋な建屋が増築されることが多いですが、こちらでは階段下のスペースを活用して設けられていました。
前述のとおり、2012年8月で営業を止めているため、今後はこのような活気ある営業店舗の雰囲気を見ることはできませんが、2016年春を目指しているという一般公開が楽しみです。
なお、銀行などの金融機関は防犯上の関係から、また一般の店舗も営業ノウハウ等の関係から、特に昨今は店内写真撮影に対してハードルが高いと思われますが、あらぬ疑いを持たれないよう、無断で撮影せず必ず了解を得るようにしてください。
見に行ったのは平成9年(2001年)3月、11年(2003年)4月でした。
Fujifilm FinePix4500(240万画素)、およびOlympus C-3100(300万画素)で撮影。
岩手銀行赤レンガ館のHPはこちら。
ホームページ洋館探訪の「岩手県の洋館」ページはこちら。
by okuruma1970y
| 2013-03-09 11:18
| 東北