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萬翠荘(愛媛)

8件目は、四国・愛媛県の本格洋風建築をご紹介します。


萬翠荘は、愛媛県 松山市 一番町(地図)にある本格洋風建築で、鉄筋コンクリート造り3階建ての建物は、大正11(1922)年に建てられました。

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陸軍武官としてフランス生活が長かった元藩主家の久松定謨(さだこと)伯爵が別邸として建て、大正11年に皇太子殿下(後の昭和天皇)が松山へ行幸した際に2日間滞在したそうです。
設計は、宮廷棟梁の家系で東京帝国大学建築学科を卒業した木子七郎によるもので、舅(妻の父)が愛媛県出身であった関係で、愛媛県庁など県内に他にも建築を残しています。

その後、愛媛県美術館分館郷土美術館として使われましたが、2008年に修復されて、2009年からは展示施設として使われています。
国の文化財指定はありませんが、県の有形文化財に指定されています。
【追補】2011.11に、本館と管理人舎が国の重要文化財に指定されました。

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白いタイル貼りの外壁の建物は、急勾配のスレート葺き屋根の部分には窓が設けられており、当時は物置であった屋根裏部屋を含めて3階建てになっています。
3階は鉄骨の屋根組みがよく見えるそうです(見学には事前連絡が必要)。
正面の他に右側面にもバルコニーが設けられ、尖塔も設けられていることから、右側に力点を置いた造りになっています。

バルコニーは2本の円柱を挟んだ3連アーチで、その間を細かな欄干でつないでいます。
バルコニーの庇下にも緻密にタイルが貼られ、出入り扉の上にはステンドグラスも見えます。

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玄関部分は少し張り出しており、屋根も寄せ棟から突き出しており、視線を集めます。
また、大きな屋根窓上の銅板装飾は見事。
バルコニーへの出入り口も、モルタルながら抜かりなく細工されています。

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車寄せは、要石を備えたアーチで円柱をつないだ周りを、角柱で支えたがっしりした造り。
付け柱のように見えなくもない角柱には、コリント式の柱頭を戴いています。

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建物の規模に比べて玄関は小さめながら、ローマ神殿風にしっかり囲われた堅い造りになっていますが、上部の唐草状の鋳物細工が優美さを醸し出しています。

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入って正面の階段には、左右に大理石の円柱が立っています(写真は右側と推測)。
扉開口高さ(2mぐらい?)までの深い色の腰板の上に、真っ白な漆喰壁がよく映えています。
扉上には、もれなくステンドグラスが備わっています。

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大理石の円柱にはイオニア式のような柱頭を備えていて、さらにその上にも漆喰細工があります。
また天井蛇腹は言うに及ばず、付け柱の角にパイピングのようにも見える装飾が細かい。

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1階右手の「謁見の間」は、施主である久松定謨伯爵の好みを反映して、金色に縁取りされた優美なフランス・ロココ調。
テラスへ出る扉の上にもステンドグラスがありますが、設置義務があるとはいえ、「非常口」とは無粋な表示ですねぇ。

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2階への振り分け階段の踊り場には大きなステンドグラスがあり、描かれた帆船はフランスへ渡航した様子をイメージしたものだとか。

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屋外にある管理人舎(守衛所)も、萬翠荘本館と同じタイル貼り。
要石は少々簡略化されているものの、出入り口そのものがアーチ扉になっています。
【追補】管理人舎も、国の重要文化財に指定されました。

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見に行ったのは平成13年(2001年)のGWで、ご覧のような雨の日でした。
現在も2階は展示室のようですが、事前に連絡すれば屋根裏3階の骨組みが見られるようなので、晴れた日にしっかり見に行きたいものです。
Fujifilm FinePix4500(240万画素)で撮影。


萬翠荘のホームページはこちら

ホームページ洋館探訪の「愛媛県の洋館」ページはこちら
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by okuruma1970y | 2011-02-21 01:07 | 中国四国